u1005のブログ

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広告とか性とかwebとか宗教に関して。先端と末端の間から。経済性と社会性の間から。

2013年頃に考えていた農業やITに対する期待と若さ故の意気込み

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農業からITに切り替える前夜に書いた記事。 あれから3年、大枠間違っていなかったかなあ。


最近ゴニョゴニョ考えている、農業とwebについてのまとめ書き。 自分が実際に身を置く業界で、見て感じて考えたことをこの辺で自分の言葉にしておきたいのでメモ代わりに。 ・はじめに この仕事に就いて3年が経った。 日本の農業の(一応)中心であるお米と、全国的に見れば小規模だけれども千葉の特産品の一つである落花生を売って買うという仕事。 卸なので基本的に生産も小売も行なっていない。 農家が生産し、僕らが買い、小売の企業が最終消費者に届ける。 改めて考えると本当に恵まれた環境だと思う。 価格と品質が命の大規模商業流通(お米)と、こだわりとフットワークが肝の小規模高付加価値流通(落花生)を一度に身をもって知ることができている。 さらに、入社以来webへの進出を続けている。売上は伸び続けている。

そんな毎日をきっかけに、ゴニョゴニョと考えるようになった。 ボリューム勝負の大規模商業流通とフットワークが命のwebを含めた小規模高付加価値流通 それぞれの立場から見えた、「農業とweb」について。 ・大規模商業流通について 「1円でも安ければどこからでも買うし、少しでも品質を下げようものなら2度と買わない。」 型番が入力可能な商品の買い物では、この考えはもう当たり前と言っていいと思う。 価格comで最安値を検索して買う。 次に違う商品を買う時はまた価格comで最安値を検索。 店舗や担当との付き合いなんて想像すらしていない。 むしろお店や担当者から買っているという意識がない。 本人の知らないところでクレジットカードの決済が行われて、 手数料を差し引いた売上が「どこか」のお店に支払われている。 カードの明細に見知らぬお店の名前があるなんて日常茶飯事だ。 そうじゃないだろ!との声もあるけれど、そうじゃないだろ!と考える世代は恐らく残り僅かで、 僕らより下の世代はもっとシビアになっていく。 そんな、古い見方をすればすこしさみしい現代社会の売り手と買い手の関係。 これがばっちり当てはまるなぁと感じたのが、お米の大規模商業流通だ。 売り手は卸で、買い手は大手小売や外食産業。 彼らが求めるのは味や物珍しさではなく、第一に価格であり、予算内での最高品質であり、都合に合わせた安定供給だ。 品質管理、安定供給、取引の単純化、はもちろん卸の主なそして重要な役割だ。 これらはこれからも流通上不可欠な機能だし、決して無くなったりはしない。 しかし逆に予算と品質さえ合えば、あとはどうでも良い。 とも言えてしまう。 そして地理的な距離や諸事の煩雑さが当たり前だった時代にはあり得なかった様々な距離を、webは簡単に超えてくる。 これまでは個人が地元で買い物をしていたように、 企業も地理的心理的に近しい企業から仕入れを行なっていた。 そしてそれは理に適っていた。だけどこれからはどうだろう。 規模の経済性を全力で活かした大きな企業がwebという武器を握ったとき、その手はどこまで届くだろう。 これまで他の型番商品がさらわれた波を見るに、その手はいつか世界中に届くだろうし、 国内規模で考えるのならその瞬間は目前と考えていいのではなかろうか。 というか、もう既に時代の波にさらわれいてもおかしくない。 実際に仕事をしていてその波が来ているように感じる機会は少ないのだけれど、 それはひとえに農業界の平均年齢が高すぎるからであって、 単純に時代に取り残さつつあるシステムがまだ起動しているに過ぎない。 webの持つ冷たさみたいなものが、大規模商業流通に身を置くほとんどの企業にとって本当に堪える時代になりつつある。 企業がそんな時代に対して準備しているか否かにかかわらず、 個人的にはどんどんそんな時代に対処する術を学んで、これからも農業界の中で生きていきたいと思っている。 ・webでの直売を含めてた小規模高付加価値流通について 独学でhtmlから少しずつ学んで、ネットを通じて落花生の販売を行っている。 これ自体は全くめずらしくない。 先駆者もたくさんいるし、後発もどんどん出てきている(小規模なりに) けれどもインターネットはこれまでBtoBの取引しか行なってこなかった今の会社にとって、 全くの新しい売り方であり、売れ方である。 課題はたくさんあるにせよ売上は毎年数十%ずつ増加しているし、今のところ減速の気配はない。 売れてるうちに一度現状を把握して、これからに活かしたい。 小規模高付加価値流通の立場から見てはじめに気付いたことが2つ。 1,小規模でも多少高価でも高付加価値な商品を求める消費者の存在 2,卸というポジションでありながら、最終消費者に直接手が届くという少し前ではあり得なかった現実 1については、卸にいると本当に実感する機会が少ない。 直接消費者の声を聞く機会なんてほとんど無いし、 注文もケースやロット単位で納入先は小売店だ。 現実味に欠ける。 ネットを通じて初めて消費者と直接関わりを持つようになって、 消費者の存在を明確に意識するようになった。 当たり前のことだけれど、消費者は何を欲しがっているのかを考えるようになった。 卸売に比べると単価は低いし手間はかかってばかりだけど、 消費者と直接顔を突き合わせて商売ができるメリットは計り知れない。 2については、ネット時代万歳としか言えない。 そもそも卸が卸なのは、製造元は製造に特化すべきで、卸は卸に特化するべきであったからだ。 なぜそのようになったのか。 製造元もしくは卸が直接小売を行うのは、非効率だったからだ。 現実的でもなかった。 しかしネットが直売を可能にした。 むしろ小売店に卸すことで販売部分を外部に委託するほうが非効率になりつつあるといってもいい。 消費者は、無駄を出費したがらない。 小売店の利益が乗った価格の品物より、 製造元から直接安く買うことを選ぶのは当然だ。 品揃えも、取引数の増加による雑処理の増加も、全て現在の技術が解決してくれる。 インターネット上に一つの店舗が現われるたびに、小売店で買い物をするメリットは減り続けている。 ただし、企業がネットへ進出する際に注意しなければならないことが一つある 自社で最低限の技術を持っていることだ。 システムを開発する必要はないけれども、システムを利用出来るだけの知識と技術は必要になる。 これを代行させてしまうと利幅が減るのはもちろん、消費者と顔を突き合わせて商売ができなくなってしまうし、 なにより決定された意思の伝達に時間がかかりすぎてしまう。 この技術を持つというのが、中小規模の企業とくに農業に携わる企業には難しいらしく、 商材は魅力的だけれども活かしきれていない企業がすごく多く目に付く。 ということは、この辺の力を付けると近い将来役に立つに違いない。と考えている。 ・ゴニョゴニョ考えた結果まとまった考え いずれにせよwebとの関わりが避けられないこれからの世の中。 そんな中、おそらくこれかも農業界で生きていく上で「できるだけ早く身につけておかないと致命的になる」と感じたスキルを、 すこし先に気が緩んだときの自分のためにまとめておく 全部で6項目、自分が20代のうちに身につけることができれば、その後の人生が違ってくるんじゃないかと思ってる 1,基本的なITスキル ITに関する知識。pcとwebに関する基本的な知識。これを活用した際の効果判断スキル →基本情報はとっておいたほうがいいのかな 2,最低限の開発スキル HTML、CSSJavaScriptphp、欲張るならもう一つ何かしら。 自分のイメージ通りのサイトと簡単なアプリケーションを、ツールを利用すれば構築可能なレベルの開発スキル →色々作ってみる。時間をかけてスキルを磨く 3,IAスキル webデザインの設計、設計どおりのデザインを形にできるスキル →PhotoshopIllustratorDreamweaver 4,webマーケティングスキル 商品、サービスを展開する戦略の策定と実行スキル →高付加価値商品に特化した商材の選定と販売戦略のあり方 5,プロモーションスキル 自社ブランド、商品、サービスに対するwebを利用した小~中規模プロモーション施策の立案と実行スキル 6,アナライズスキル マーケティングによるキャンペーンのトラッキング、プロモーションの評価と最適化スキル 大手企業ではどれもチームにわかれて専門化されている。 けれども目指す小規模高付加価値商品は、個別の市場規模はどうしても小規模になる。 まずは小規模の中で、それぞれに対して数字で結果が出せるだけのスキルを頑張ってつけていきます