webにおけるビデオ広告市場は”なぜ”伸びているのか
ビデオ広告市場
2012年くらいから「今年こそビデオ広告元年」と囁かれ、そのつど立ち上がりきらなかったWebにおけるビデオ広告。 2015年くらいから本格的に市場が形成され、あっという間に日本のインターネット広告媒体費の10%を締めようとしている。
出典:オンラインビデオ総研/デジタルインファクト https://www.cyberagent.co.jp/newsinfo/info/detail/id=12795
でも、なぜビデオ広告なのだろう?
テレビCMの素材があるからクライアントが出したがるのか?
再生単価が高いから、パブリッシャーや代理店が売りたがるのか?
特定の指標においてバナー広告と圧倒的な差があるのか?
どれも理由の一つではあると思うのだけれど、ビデオ広告がここまで普及した背景には別の決め手があったように思う。
多分重要なのは、メディアやコンテンツサイドの視点
YouTubeやFacebookに代表されるように、世の中にはビデオのコンテンツが本当に普及している。
コンテンツの受け取り手、つまり読者が、ビデオをコンテンツとして体験することに慣れつつある。
メディアとしてはコンテンツを利用して集めた読者になるべく離れてほしくない。
とはいえメディアを運営する上でマネタイズは必要で、現状では広告でのマネタイズが一番現実的だ。
選ぶのであればコンテンツの文脈に寄り添った広告が望ましい。
つまり、広告としてビデオが進んでいるのではなく、コンテンツに寄り添った広告のあり方がたまたまビデオだったのだ。
実際にビデオ広告市場の大半はYouTubeとFacebookが占めているし、ビデオのコンテンツを体験しているという文脈には 確かにバナーよりビデオの方がフォーマットとしてふさわしいだろう。
これこそが、ビデオ広告が今伸びている決め手かなと思っている。
広告主として
ここがどうなるかで今後の市場の成長が左右されると思う。 バナー広告と異なりビデオ広告には決して少額でない制作費がつきまとう。
生活用品など一部業界においては普及の確信がある一方で、 一度流行りに乗って出稿した広告主が、ビデオ広告をどのように評価して利用するのか。
これからも注目していきたい。